2014/08/01

懐かしの『岩泉線』


最近、旅のスタイルのひとつに 『廃線の跡を巡る』 ことをする人が増えている。

鉄道ファンだけにとらわれず、女性にもたいへん人気だと聞く。


私もキャンピングカーで 当てもなく旅に出るときに、ローカル線、廃線の跡を

辿ることをよくする。


そんな中でも、21世紀まで存在し続けた路線があった。


岩手県宮古市  山田線の茂市駅から、同県岩泉町の岩泉駅を結ぶ 『岩泉線』





全長 38.4km  全線非電化  単線


一日の運行本数  3往復



















2009年の一日乗車人数は、50人を下まわる平均46人。

JRの中でも ダントツの最下位。


どうして 廃線にならなかったのか?


それは、並行している国道340号線が、あまりの整備の悪さによるため

鉄道路線を確保して、生活に支障の無いようにするためだった。



















一日に3本しか運行されていないので、乗り鉄にとっても


すごく過酷な路線。  午前8時台の茂市からの始発を逃すと


14時台まで無い。  それに、まず茂市に行くまでに、盛岡駅から


山田線に乗車するのだが、これがまた何と4本しか走っていない。


『青春18きっぷ』を使って行くにしても、無茶苦茶大変なのである。


まだバスの方が、1時間に1本は走っている。


午前8時台の始発に乗るには、前泊する必要がある。


その後の便に乗っても、JRで盛岡まで戻れない。



















岩泉には、有名な鍾乳洞がある。


日本三大鍾乳洞のひとつである。


その名も 『 岩泉龍泉洞 』























とっても 神秘的なところです。


行ってみる価値 ☆5つ !!



そんな 情緒たっぷりの 『 岩泉線 』だが


平成22年 7月31日   押角~岩手大川の間で土砂崩れにより


走行中の気動車が巻き込まれた。


それまでに、頻繁に大雨が降り続き、地盤が緩んでいたためだ。


大型機材もなかなか 立ち入ることができなく


安全運行の為に、改善を施さないといけない箇所が なんと90箇所近くにおよぶ。


費用だけでも 約130億円と とてつもない金額。


一日に50人乗るかどうか、 そして たった3往復しか走らない路線に


ここまで費用はかけられないと、 とうとう2014年4月1日に正式に廃線となってしまった。


今は鉄道に代わり、バスでの運行が行われている。


私は、たった一度だけだったが、この 『 岩泉線 』に 乗ることができて良かった。



 ぜひ その廃線の跡を 巡ってみては いかがでしょうか